Design Lab, Tokyo
思考から素材へ、
素材から答えへ。
私たちのラボでの一日は、まず海辺や工房を歩き、目に映るものを言葉とスケッチに置き換えることから始まります。頭の中にある漠然とした問いを紙の上で輪郭づけ、次にその輪郭を木片や真鍮の切れ端へと移し替えます。手を動かしながら考えることで、机上では見えなかった構造の弱さや、思いがけない美しさに気づくことができるのです。プロトタイプができあがると、実際に手に取り、光にかざし、時には水に浸して耐久性や質感を確かめます。うまくいかない部分は恥じることなく記録し、次の試作へと反映させる。研究、素描、試作、検証、そして洗練——この五つの段階を行き来しながら、私たちは少しずつ答えに近づいていきます。答えが最初の問いとまったく違う姿をしていることも、ラボではむしろ歓迎すべき成果だと考えています。
Three Experiments In Progress
曲げ木の再解釈
蒸気で曲げた薄板を幾重にも重ね、和船の骨組みが持つしなやかな強さを家具の脚部へと翻訳する試みです。伝統的な曲げ木の技法に新しい積層の順序を加えることで、これまでにない軽さと張りを両立させる形を探っています。
EXPERIMENT 01波形接合の実験
くぎや金具に頼らず、波の断面をかたどった凹凸だけで木材同士を組み合わせる接合方法を研究しています。潮の満ち引きのようにわずかな遊びを持たせることで、湿度変化にも柔軟に応える継ぎ手を目指しています。
EXPERIMENT 02浮力構造スタディ
舟の浮力設計から着想を得て、軽量な木材の内部に空気層を持たせることで、家具や照明に「浮くような軽さ」を宿す構造を検証しています。実際の水槽実験を重ねながら、視覚的な軽やかさと物理的な安定性の両立を探っています。
EXPERIMENT 03Case Study: Oarline

Oarline

The First Sketches

The Finished Collection
オールの磨かれた曲面から着想を得た照明コレクション「オアライン」は、このラボでのささやかなスケッチから始まりました。木を削り、光を通し、角度を変えるたびに生まれる陰影を何十回も試すうちに、やがて職人の手仕事の工程へと引き継がれ、今の姿になりました。
実験を、確かな
手仕事のかたちへ。
ラボで生まれたアイデアは、船大工の技を受け継ぐ職人たちの手によって完成へと導かれます。素材への理解をさらに深めたい方はこちらもご覧ください。